Googleが現地時間の2019年3月18日に、新しいゲームのプラットフォームを発表しました。その仕組が今までにない革新的なものだったのでポイントをまとめてみます。いや、これはほんと革命ですよ!
Stadiaはゲーム機ではない
StadiaはPS4やNintendo Switchなどと違ってゲームのハードではありません。クラウドゲームサービスです。仕組みがどう違うのかというと、これまでのゲームは基本的にそれぞれの端末で処理を行っていましたが、Stadiaはサーバー上で処理が行われ映像のみがプレーヤーの端末に配信されます。これによりさまざまなメリットが生まれるので、順番に紹介していきます。
新たにハードを買う必要がない
ネット環境さえあれば、パソコンやスマホ、タブレット、テレビなどでプレイできます。今まではPS4をもってないからあのゲームのシリーズの新作がプレイできないなんていうことがあったと思いますが、そんな心配は無用です。
コントローラーについては、Stadiaの専用コントローラーもあるそうなのですが、Stadiaに接続する端末に対応しているものなら基本的になんでも大丈夫なようです。各種ゲームパッド、キーボード、マウスさらにタッチ画面にも対応しています。
ハードのスペックを気にしなくて良い
ゲーム内の処理はサーバーで行ってくれるため、プレーヤーの端末のスペックはほとんど関係ありません。今まではスペックが足りないためできないゲームがあったり、画面の処理落ちに耐えながらプレイしていた人も多いと思いますが、Stadiaは超絶グラフィックにこだわったゲームでも端末の性能によらず、低遅延でプレイできることが期待できます。最初から4K画質、HDR、60fps、サラウンドサウンドに対応しているとのこと。
プレイ方法がお手軽すぎる
リンクをクリックするだけで、即ゲームが起動するみたいです。上の発表時の映像だとYouTubeの画面上に「Play Now」ボタンが現れそこからすぐにゲームができる仕様になっていました。ゲームのトレーラー映像を見て即プレイすることができたり、配信者が遊んでいるゲームにすぐに参加できるようになるのでしょう。
ダウンロードやアップデートが不要
今までのゲームは初めてのゲームをプレイするときはそのソフトのディスクを買ってくるか、ダウンロードが必要で、ゲームがアップデートされた際にはそれぞれの端末で更新作業が必要でした。ゲーム内処理をサーバーで行うStadiaはそんな作業は不要で常に最新版のゲームをすぐに遊ぶことができます。
シェア機能がすごい
これまでのゲーム機のシェア機能といえば、ゲームの映像を録画してYouTubeなどの動画配信サイトやSNSにアップロードするというものでした。Stadiaでは「State Share(状態共有)」という機能があり、録画映像やスクリーンショットを共有するのではなく、実際にその状態からプレイできるリンクを共有することができるようになります。例えば、なにかミラクルプレイをしたときに「誰かこの危機的な状況を打破できる?」みたいな感じで他に人に同じシチュエーションを体験してもらうことができます。
ゲーム配信が誰でも簡単にできる
従来のゲーム配信では端末にそれなりの負荷がかるのが常識でした。そのためハイスペックな端末を用意するか、ゲームをプレイする端末とは別に配信用の端末を用意する必要がありました。Stadiaの場合はボタンひとつで高画質の映像での配信をすぐに始めることができ、しかもゲームの処理速度が落ちることはありません。スマホ1つでゲーム実況ができるようになるになるかもしれませんね。
ゲームの開発者が本気を出せる
Stadiaはサーバーの処理能力をどんどん高性能化させるそうなので、ゲームソフトの開発者側はハードのスペックに縛られることなくゲームを開発できるようになります。これまでいいアイディアはあっても物理的に製品化ができなかったものがどんどん生まれるのではないでしょうか。超精密な物理演算システムを搭載できれば、現実世界に限りなく近い空間を再現できるようになるかもしれません。数千人で同時にマルチプレイするなんてことも将来実現可能になるのだとか。
公開はいつ?
2019年の後半に欧米圏でサービスが開始されるとのこと。具体的な日にちはまだわかりません。また、日本での公開が未定なのは心配なところです。ネットが繋がっている場所なら違う国からでもプレイできるかもしれませんが、しばらくは日本語非対応の可能性があります。
グーグル最大のイベントであるGoogleI/O(5/7~9)やロサンゼルスで行われるElectronic Entertainment Expo(6/12~14)通称E3で何か新たな情報が発表があるのではないかと期待されています。
いくらで遊べるの?
値段もまだ発表されていません。月額課金制なのか、タイトルごとに買い切りなのかも不明です。個人的にはその両方が混在する形になるのではないかと予想しています。つまり、月額課金で遊び放題のタイトルと購入しなければ遊べないタイトルにわかれるのではないでしょうか。これまでのゲームと同様、ゲーム内でのアイテム課金や、追加機能を利用するために課金が必要なタイトルも出てくるでしょう。